2025.07.03
【注意喚起】住宅ローン滞納問題や親族間売買の相談時、「着手金」にはご注意ください
住宅ローンの滞納や支払いが難しくなったとき、「親族間売買」という選択肢を検討される方は少なくありません
ご実家を親族が買い取ることで、ローンの返済を整理したり、住み続ける道を探る方法として有効な場合もあります
しかし、こうした相談の中で、“着手金”という名目で費用を請求されるケースには十分にご注意ください
実際にあったご相談事例
先日、こんなご相談をいただきました
物件は愛知県にあるご実家
しかしご相談者様ご本人は関西地方にお住まいです
親御様が住宅ローンを組まれていたご実家の支払いが厳しくなり、「できれば自分が買い取って残したい」と思われ、親族間売買の相談をされたとのことでした
相談をした業者は状況をヒアリングした上で、
「親族間売買は十分可能性があります。早速手続きに入りましょう」
と前向きな言葉をかけてきたそうです
そして、その業者から言われたのが——
「物件調査や銀行との打ち合わせに必要な費用として、着手金88,000円が必要です」
というものでした
この着手金については
「ローンが通り、売買が成立すれば仲介手数料の一部に充てます。ただし、仮にローン審査が否決されても返金はできません」
と説明を受けたとのこと
結果として、その後に申し込んだ住宅ローンは否決
その理由を尋ねても、はっきりとした説明はなく、「これ以上はサポートできません」と連絡が途絶えてしまったそうです
本当にその銀行で良かったのか?
今回、問題だったのは紹介された金融機関の選定です
相談者が案内されたのは大手都市銀行だったのですが、私の知る限り、その銀行は親族間売買に対して融資を出していないことで知られています
念のため、当方で直接その銀行の住宅ローン担当部署に確認を取ったところ、やはり
「親族間売買に対しては保証会社がつかず、融資は原則おこなっていない」
との回答でした
業者側がこの事実を知らなかったとすれば情報不足
知っていて案内していたとすれば、非常に残念な対応と言わざるを得ません
相談者様からしてみれば、「着手金を取ることが目的だったのでは…」と感じてしまったのも無理はないと思います
着手金を求められたら、一度立ち止まりましょう
当社でも、親族間売買のご相談は数多く承っております
確かに、ローン審査が通り売買契約が成立すれば、仲介手数料をいただくことになります
ですが、最初に着手金を請求することは一切ありません
なぜなら、こうした案件は金融機関の選定や準備が非常に重要で、融資の可否によって成否が大きく左右されるためです
その段階で金銭的リスクをお客様に負わせるべきではないと考えているからです
まとめ:情報の正確さと、慎重な判断を
親族間売買はたしかに選択肢の一つですが、すべての金融機関が対応しているわけではありません
また、住宅ローンの滞納や任意売却のご相談に関しても、専門知識と誠実な対応が求められます
「着手金が必要」「今すぐ手続きに入りましょう」という言葉に不安を感じたら、ぜひ一度立ち止まってご相談ください
情報の裏付けを取り、冷静に判断することで、大切なご自宅を守る道が見えてくるはずです
ご不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください
地域に根ざした実績と、誠実な対応でお応えいたします