2026.08.17
【任意売却のがっこう相談室 第4回 】 住宅ローンの返済が厳しいとき、銀行には何を相談すればいい?
滞納する前に相談することが、住宅ローン問題を大きくしないための第一歩です
住宅ローンの返済が厳しくなってきたとき
「銀行に相談したほうがいいのは分かっているけれど、何を言えばいいのか分からない」
「銀行に相談したら、家を売ってくださいと言われるのでは?」
「滞納していないのに相談してもいいの?」
そんな不安を抱えている方は少なくありません。
しかし、住宅ローンの返済に不安を感じたときこそ、できるだけ早い段階で銀行へ相談することが大切です。
今回は「任意売却のがっこう相談室」第4回として、住宅ローンの返済が厳しくなったとき、銀行に何を伝え、どのように相談すればいいのかについてお話しします。

滞納する前に銀行へ相談するメリット
まず一番お伝えしたいのが、「まだ滞納していないから大丈夫」と思わないことです。
例えば、
- ・ボーナスが減ってしまった
- ・会社の業績が悪化して収入が減った
- ・転職などによって収入が一時的に減った
- ・ご家族の事情で急な支出が増えた
- ・病気やケガなどで仕事を休み、収入が減った
など、住宅ローンを借りた当初には想像していなかった事情が起こることがあります。
今月は何とか払えていても、
「来月からは厳しいかもしれない」
という状況であれば、早めに相談することをおすすめします。
滞納する前から銀行に事情を説明しておくことで、その後、仮に一時的な滞納が発生したとしても、これまでの事情を銀行に把握してもらいやすくなります。
もちろん、相談したからといって必ず返済条件の変更などが認められるわけではありません。
しかし、何も伝えずに突然滞納してしまうのと、事前に事情を説明しているのとでは、その後の対応を検討するうえで大きな違いが出る可能性があります。
銀行に何を伝えればいいの?
難しく考える必要はありません。
一番大切なのは、
「なぜ住宅ローンの返済が厳しくなったのか」
を正直に説明することです。
例えば、
「会社の業績が悪くなり、収入が減りました」
「家族の事情で急な支出が増えました」
「病気やケガで一時的に仕事を休んでいます」
「ボーナスが減ってしまい、ボーナス返済が厳しくなりました」
などです。
どんな理由であっても、まずは正直に伝えることが大切です。
銀行に対して、格好の良い説明をする必要はありません。
「住宅ローンを返済する意思はある。でも、今の状況ではこのまま返済を続けることが難しくなってきた」
ということを伝えるだけでも、相談の第一歩になります。
銀行が気にするのは「滞納した」という事実だけではありません
これまで、私たちは数多くのご相談者様と一緒に銀行へ伺ってきました。
その経験から感じるのは、銀行が気にしているのは、単純に「滞納した」という事実だけではないということです。
むしろ、
「なぜ滞納したのか」
そして、
「ご本人ときちんと連絡が取れるのか」
という点も非常に重要です。
住宅ローンの返済が厳しくなってしまったこと自体は、さまざまな事情によって起こり得ます。
しかし、何も説明せず、銀行からの電話にも出ず、郵便物も確認せず、連絡が取れなくなってしまう。
そうなると、銀行側も今後どうすればいいのか判断しにくくなってしまいます。
反対に、
「今こういう事情で返済が厳しくなっています」
「今後はこうする予定です」
ときちんと説明し、銀行と連絡を取り続けることは非常に大切です。
返済条件の変更を相談できる場合もあります
例えば、ボーナス返済が大きな負担になっている場合。
滞納する前であれば、銀行に相談して、
返済条件の変更(いわゆるリスケ)
などを検討してもらえる場合があります。
もちろん、収入状況や借入状況、金融機関の判断などによって結果は異なります。
「必ずリスケができる」ということではありません。
しかし、
「払えなくなってから相談する」のではなく、「払えなくなる前に相談する」
ことには大きな意味があります。
すでに滞納しそうな場合はどうする?
では、すでに今月の住宅ローンを払うお金がない場合はどうでしょうか。
この場合も、私は正直に銀行へ相談することをおすすめします。
「今月分の住宅ローンを支払うことが難しいです」
「○○という事情で収入が減っています」
「今後はこのようになる見込みです」
と、現在の状況と今後の見通しを伝えてみてください。
すべての金融機関が同じ対応をしてくれるわけではありませんが、状況によっては、
「今月は難しくても、来月から少しずつ正常化していきましょう」
など、今後の返済について具体的な相談ができるケースもあります。
だからこそ、連絡をしないまま時間だけが過ぎてしまうことは避けてほしいと思います。
「銀行に相談するのが怖い」という方へ
実際、ご相談者様からよく聞くのが、
「銀行に何を言われるか怖い」
「怒られるんじゃないか」
「家を売れと言われるんじゃないか」
という不安です。
しかし、滞納前や滞納初期の段階で、きちんと事情を説明しているご相談者様に対して、銀行がいきなり強硬な態度に出るとは限りません。
もちろん金融機関によって対応は異なります。
ただ、
「住宅ローンを払いたくない」のではなく、「払う意思はあるけれど、今の状況では厳しい」
ということをきちんと伝えることは、とても大切です。
銀行も住宅ローンの問題を解決しなければならないという意味では、相談者と同じ方向を向いて話し合える場合があります。
銀行に相談しても解決できない場合もあります
ただし、ここで一つ注意していただきたいことがあります。
すべての住宅ローン問題が、銀行への相談だけで解決するわけではありません。
例えば、
- 収入が大きく減ってしまった
- 今後も収入が回復する見込みがない
- 住宅ローン以外にも借金がある
- 毎月の家計がすでに赤字になっている
- 返済条件を変更しても返済が難しい
という場合です。
こうした場合には、
「どうすれば住宅ローンを払い続けられるか」だけではなく、「これからの生活をどう立て直すか」
という視点が必要になります。
そこで初めて、売却や任意売却、場合によっては債務整理など、別の選択肢を専門家と一緒に考えることになります。
最初から任意売却ありきで考える必要はありません。
まずは、家を守れる方法がないかを考える。
それでも難しいのであれば、その時点で次の選択肢を検討する。
私はそれが大切だと考えています。
一人で銀行へ相談するのが不安な方へ
「銀行に相談したいけれど、自分だけでは何を話せばいいのか分からない」
そんな方もいらっしゃると思います。
私たち「任意売却のがっこう」では、これまで多くのご相談者様と一緒に銀行へ伺い、現在の状況を説明するお手伝いをしてきました。
もちろん、銀行との話し合いを私たちがすべて代わりに行えるわけではありません。
しかし、ご相談者様の隣に座り、
「現在はこういう状況です」
「このような理由で返済が難しくなっています」
「今後についてはこう考えています」
と、必要な部分でお口添えをすることはできます。
銀行という場所に一人で行くこと自体が大きなストレスになってしまう方もいます。
だからこそ、一人で抱え込まないことも大切です。
まとめ|「払えなくなってから」ではなく「払えないかもしれない」段階で
住宅ローンの返済が厳しくなったとき、最も避けていただきたいのは、
「怖いから何もしない」
ということです。
滞納する前なら、まだ相談できることがあります。
滞納してしまったとしても、まずは事情を説明することが大切です。
そして、もし銀行への相談だけでは解決できない状況になっていたとしても、それで終わりではありません。
住宅ローンの滞納、競売、任意売却、その他の借金など、状況によって必要な対応は変わります。
だからこそ、
「もう少し頑張ってから相談しよう」ではなく、
「少し厳しいかもしれない」と思った時点で相談してください。
早めに状況を整理することで、選択できる方法が増える可能性があります。
「任意売却のがっこう相談室」第4回は、住宅ローンの返済が厳しくなったときの銀行への相談についてお話ししました。
名古屋・愛知・岐阜で住宅ローンの返済や滞納、今後の生活について悩んでいる方は、一人で抱え込まず、まず現在の状況を整理することから始めてみてください。




